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欧美国際公募 美術賞展報告

第45回欧美国際公募 「スペイン美術賞展」 展覧会報告 / 入賞者一覧
・第45回欧美国際公募 スペイン美術賞展
・展覧会期:2013年5月10日(金)〜 6月16日(日)
・会場:ラ・パシオン美術館/イグレシア・デ・ラス・フランセサス教会/カサ・レビージャ
・主催:欧州美術クラブ
・共催:JIAS日本国際美術家協会 
・協賛:新エコールドパリ浮世・絵美術家協会東京本部
・後援:在スペイン日本大使館・バリャドリッド市、外務省「日本スペイン交流400周年」
来場者総数が2万人を超す....過去最高の盛り上がりとなった本展
2013年の本展は5月10日(金)から6月16日(日)までスペイン バリャドリッド市の【カサ・レビージャ】、【フランセサス教会】、【パシオン美術館】の3会場にて開催された。市中央に位置する3つの会場の展示総数は194名234点となり、日本からはるばるやってきた多種多様な技法作品の展示が現地で高い関心を集めた。

本展は街をあげての歓迎を受け、スペイン国内でも最大の敷地を誇る市の中央に位置する“バリャドリッド広場”から放射状に伸びる街道の至る所に、本展の広報フラッグが掲げられ、会期中はバリャドリッド市の全体が日本芸術一色に染まった。

街中を放射状に広がる通りに本展の広報フラッグが掲げられた
日西文化交流400周年を祝う高田墨山氏による垂れ幕

本年2013年は、日西外交の400周年に当たる「スペインにおける日本年」であり、本展は外務省「日本スペイン交流400周年事業プロジェクト」に認定され、多くの市民からあたたかく歓迎を受けた開催であった。
これからも両国間の変わらぬ交流を誓い、日本からもイグレシア・デ・ラス・フランセサス教会には高田墨山氏による4mを超す書の垂れ幕が掲げられた。

そして会期後、現地より本展への入場者が2万人を記録したと喜ばしい報告を受けた。
メディアが詰めかけたオープニング・レセプション
オープニング・レセプションは5月10日(金)フランセサス教会及びパシオン美術館で開かれ、大勢のメディア関係者が詰めかけた。
フランシスコ・ハビエル・レオン・デ・ラ・リバ バリャドリッド市長の挨拶に続き、日本から参観団の紹介と欧美代表馬郡まりこ、副代表馬郡文平が挨拶を述べた。

フランセサス教会でのオープニング

つづいて別会場のパシオンではメディアによる記者会見が開催された。記者からは本展作品群の芸術美と日本芸術の世界観について質問が飛び交い、メディア関係者との親交の場となった。翌日には多くの新聞、雑誌へ掲載され、益々市民の関心を集めた。

記者会見を受けるハビエル市長と欧美代表。(右)インタビューを受けるメルセデス・カンタラピエドラ市議員

日西交流400周年イベントとしての成功も果たした本展
バリャドリッド市は文化と伝統を色濃く残しながら、テクノロジー都市としても様々な試みを続け、多数の家族連れや若者達の姿が途絶えることなく行き交い、活気に満ちた市内が印象的だった。
市長のハビエル氏も、来日した際に日本の街で感じた「清潔さと安全と活気」に、尊敬と親近感を深く感じたと語り、文化芸術を通して今後も途絶えることのない親交を互いに約束し、日西交流400周年に相応しいイベントとなった。

それぞれの会場では、本展の現地審査員でもあり、バリャドリッド市文化局長・美術館責任者でもあるホアン・ゴンザレス・ポサダ氏による綿密な寸評が参観団に贈られた。

熱心な寸評を贈るホアン・ゴンザレス・ポサダ バリャドリッド市文化局長・美術館責任者

11日(土)の午前にはフランセサス教会にて高田墨山氏による書のデモンストレーションと、地元市民とのワークショップが催され、年代を問わず市民達の強い関心を集めた。

書のデモンストレーション後、初めて筆を持つワークショップに参加した子供達

また、参観研修団はバリャドリッド市在住で、世界的に活躍するアーティスト アンドレ・コエリョ氏のアトリエを訪問し、コエリョ氏の多岐にわたるテーマ・表現手法から成る作品群に囲まれながら、氏の芸術制作に捧げてきた半生と、そこで培われた芸術観が語られ、芸術家同士の親交を温めた。異なる文化的視座に立つ両氏から披瀝された高次で新鮮な展望は、作家達の今後の制作活動の糧として生かされるだろう。
展覧会風景
フランセサス教会 IGULESIA DE LAS FRANCESAS

高い装飾天井が印象的なフランセサス教会には書や水墨を中心とした日本の伝統的手法の作品が多く展示され、メディアにも大きくとりあげられた

パシオン美術館 MUSEO DE LA PASION

人通りの絶えない街の中心部に位置するパシオン美術館も、連日大勢の来場者で賑わった。個展部門25点を含む日本作品が展示され、美術愛好家たちを満足させた

カサ・レビージャ CASA REVILLA

近代的な建築のカサ・レビージャにも、広々とした空間に展示された日本作品が展示され、家族連れなど多くの来場者が訪れた

現地メディアによる報道の一部紹介

Radio Televisión de Castilla y Leónによる報道(動画)




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第45回欧美国際公募スペイン美術賞展 入賞者一覧

大 賞

大賞:真船 艶「復活」工芸:ガラス、70.5×51

準大賞

準大賞:坂本 龍彦「理正院随法智勇居士」油彩、73×104

準大賞:保田 昌子「紅孔雀」ガラス・サンドブラスト、30×20×14

パリ国際サロン賞

パリ国際サロン賞:富永 成風「夢幻」日本画、墨、金色、92.9×92.9

パリ国際サロン賞:臼井 法子「歓びの刹那」ペン画、91×69

優秀賞

優秀賞:出町 千鶴子「玄遠」水墨、91.5×111.5

優秀賞:沓澤 景子「出発(たびだち)」工芸(津軽こぎん刺し)、157×90

優秀賞:大歳 紫水「美人画 夕涼み」日本画、195×52

優秀賞:田原 尚子「赤りんご 白りんご」鉛筆、21.0×51.0

特別賞

特別賞:高田 墨山「魂」書

審査員
●フランシスコ・ハビエル・レオン・デ・ラ・リバ バリャドリッド市長
●ホアン・ゴンザレス・ポサダ バリャドリッド市文化局長・美術館責任者
●同市美術関係者
●馬郡 まりこ欧州美術クラブ代表(審査アドバイザーとして参加)
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