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アトリエ訪問レポート

アトリエ訪問とは

欧州美術クラブは長きに渡り海外展関連イベントの一環として、文化交流を担う「現地協賛イベント」を企画・開催しています。
中でも人気を博す「アトリエ訪問」は、海外の重鎮作家と我々の間で培われた信頼関係により実現した研修のひとつです。

初めて出会う異国の作家達を自らの“聖地”であり、独創性が生まれる制作現場《アトリエ》へ迎え入れ、惜しみなく教授してくれるアーティスト達。
創作に対する姿勢を学び、芸術を生業とした日々の暮らしを肌で感ずる、これほど稀有な機会は、国際作家として世界を視野に活動を続ける上で、大きな糧となることでしょう....。
パトリシア・ベルキン女史 アトリエ訪問レポート
2017年11月18日パリ20区。

サロン・ドトーヌ部門長で、人形のスペシャリスト、パトリシア・ベルキン。
アーティストが集うエリアに在る、独特な世界観が広がる空間が彼女のブティック兼アトリエである。明るくチャーミングな彼女が、サロン・ドトーヌ現地協賛イベントに参加した日本人作家代表団を温かく招き入れた。
  • 職人やアーティストが多く軒を連ねるエリア

パリ20区、アーティストが集うエリアに在る、独特な世界観が広がる空間が彼女のブティック兼アトリエである。室内に踏み入れた途端、話しかけてきそうな作品達が棚の上、壁や床、そこかしこに現れる。
  • 作品達が迎え入れる

  • ミステリアスで個性あふれるアトリエ

彼女の作品は全て「糸」と「結び目」から成る。

デッサン後、インスピレーションから広がるアイデアをひたすら結び繋いで形創る。


幼少の頃より漠然と惹かれていた「アフリカ」を訪れた時、偶然に出会ったアフリカ伝統の仮面に心を奪われた。
いつもベッドサイドに飾られていた「ユニコーン」のイラストが今でも彼女に独自のストーリーをもたらす。

彼女の根源である。

作品で溢れるアトリエにて自身のルーツ・技法・モットーまで丁寧に語る女史

彼女の独創性の要因のひとつは素材選び。結ぶのは糸、だからインスピレーションをもたらす生地を発掘すると何メーターも購入し、細く切り裂き、撚り、オリジナルの糸を作る。

もちろん糸状になっているものは料理用でも釣り糸でも必要に応じ何でも取り入れる。
使う糸によってその結び目は異なる抒情を織り、その組み合わせが万葉のリズムを編み出す。
  • チャーミングな人柄に、国際作家同士の交流が深まった

アフリカを訪れた後、35年前に祖国フランスに戻ってからも今に至り、伝統の仮面を作り続けている。

時として結び目は顔をはみ出し大きくなり、さらに結んで、結んで大きくなり、人物や人のような作品を繰り出す。

「性別にはこだわらないが、感情を表現したいから顔や手の表現にこだわる。そのこだわり度合いにより制作期間はおおよそ6~7ヶ月。」

言葉のとおり彼女の作品達は皆、喜怒哀楽を超えた感情を蓄えている。
パトリシア・ベルキン
スクラプチャー・ヌワージュ(結び目の魔術師) 
サロン・ドトーヌ ミクストメディア部門 プレジデント

人形のスペシャリスト、パトリシア・ベルキン。編み込みをつかい、作品それぞれに固有の表情を与え、繊細な作品を創造しつづける。彼女が数年を過ごし、劇的なインスピレーションを受けたアフリカ。その民族人形の手や表情など人間の伝達器官の表現に驚異的
な情熱を注ぐ。  
〜ラ・モンターニュ紙〜
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