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アトリエ訪問レポート

アトリエ訪問とは

欧州美術クラブは長きに渡り海外展関連イベントの一環として、文化交流を担う「現地協賛イベント」を企画・開催しています。
中でも人気を博す「アトリエ訪問」は、海外の重鎮作家と我々の間で培われた信頼関係により実現した研修のひとつです。

初めて出会う異国の作家達を自らの“聖地”であり、独創性が生まれる制作現場《アトリエ》へ迎え入れ、惜しみなく教授してくれるアーティスト達。
創作に対する姿勢を学び、芸術を生業とした日々の暮らしを肌で感ずる、これほど稀有な機会は、国際作家として世界を視野に活動を続ける上で、大きな糧となることでしょう....。
アペル・フランク アトリエ訪問 2018年
2018年10月26日パリ中央の12区。

サロン・ドトーヌ作家で“日本と日本芸術に理解が深い画家”アペル・フランク氏のアトリエを訪問。パリ中心から地下鉄で30分程の郊外にあるアトリエは工場地帯の一郭にある大きな集合住宅のような建物。物腰のやわらかい彼は、笑顔で我々を快くアトリエに迎え入れてくれた。
サロン・ドトーヌ2018開催を現地パリにて共に祝う日本作家らの後学をかねた交流イベントとして、シルヴィ・ケクラン会長にアトリエ見学できる作家の紹介を依頼した。会長は喜び、“日本と日本芸術に理解が深い画家”と、アペル・フランク氏の連絡先を教えてくれた。早速、連絡をとった。彼もたいへん喜び、快諾してくれた。
さらに、彼が出品する8月の「第19回日本・フランス現代美術世界展」会期中に日本を訪れると言う。ならばと、会う約束をした。そして8月、マイルドな印象の彼がニコニコしながら会場に現れた。1時間程話をすると「日本の全てが好きだ」と
ほほ笑んだ。その後、彼は興味深げに会場の1点1点を丁寧に観て廻った。2ヶ月後、
パリで再会した彼は相変わらずの物腰で、我々を快くアトリエに迎え入れてくれた。
パリ中心から地下鉄で30分程の郊外にあるアトリエは工場地帯の一郭にある大きな集合住宅のような建物で、特に欧州では古くよりそこかしこに見られる典型的な共同アトリエだ。
月1,000€の大き目の一部屋を、彼を含む3人のアーティストでシェアしている。
「パリの真ん中である程度の広さを確保するのは難しい。パリからもそれ程遠くないからとても快適だ」と教えてくれた。
 この共同アトリエは時代、時代の気鋭のアーティスト達が通り過ぎたという。
室内を改めて見渡すと、芸術と対峙したであろう軌跡がそこかしこに残っていた。
彼はエコール・デ・ボザールで美術史や装飾芸術を学んだ後、画家となり、約30年描き続けているという。若い時分には絵画教室で子供達を指導したこともあり、画家以外に演劇や興行の舞台演出も手掛ける。人物にはモデルがいるそうだが、風景や背景は記憶の中を描く。
インド、日本、韓国などアジアに興味をもち、時間をみつけて旅をする。体験できることは率先してやる。仕事も含め日常、非日常の出来事全て、経験全てが彼の作品の題材となる。
「好きなのは油絵。テーマはスペクタクルや旅、ダンス・・が多いかな。」と相変わらず優しい口調で語ってくれた。
アペル・フランク
サロン・ドトーヌ作家
1981年ブルターニュ生まれ。画家である父のアトリエで創作を習う。キャンバスに踊る炭のラインと、魅惑的な色彩がひとつの美しい様を表現するために見事に調和し、我々に語りかける。アジア(主にインドと日本)への旅路から戻った彼は、東洋の街並みや風景の記憶をまるでジャーナリストのごとくキャンバスに描き込んだ。心象風景を描くラインと多彩なパレットのような作品は、観る人を旅へと誘う。
〜「2015年 Marché d'Art de La Perrière」より〜
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