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欧美国際公募 美術賞展報告

第53回スペイン美術賞展 展覧会報告(2021)/ 入賞者一覧
スペイン カンタブリア州カンタブリア県コミージャス市にて、2008年来13年ぶり2回目の開催となる「第53回スペイン美術賞展」が10月15日(金)、17日間に渡る会期の幕を開け、現地展覧会名「EXPOSICIÓN DE ARTE JAPONÉS」として名盛大に開催された。

展覧会:「第53回スペイン美術賞展」
現地タイトル:「EXPOSICIÓN DE ARTE JAPONÉS EN COMILLAS」
会期 :2021年10月15日(金)~10月31日(日)
後援  :在スペイン日本国大使館 、スペイン王国カンタブリア州カンタブリア県コミージャス市
会場 :エスポロン文化センター、CIESEコミージャス大学、ソブレジャノ宮殿、
     カプリッチョ・デ・ガウディ、オールドタウンホール



アフタームービー



今回の会場には市内中心部に位置する重要な文化的建造物の5つを厳選いただいた。いずれも常に観光客が列をなす、カンタブリア州でも屈指の歴史的建造物であり、市の文化発信の役割を担う。展示作品は各会場担当者と念入りに選定。

今回の会場には市内中心部に位置する重要な文化的建造物の5つを厳選いただいた。

本展の5つの会場

エスポロン文化センター

カプリッチョ・デ・ガウディ

ソブレジャノ宮殿

いずれも常に観光客が列をなす、カンタブリア州でも屈指の歴史的建造物であり、市の文化発信の役割を担う。展示作品は各会場担当者と念入りに選定。

市民や観光客が行き交う中心地オールド・タウンホールには全ての会場へ誘うような作品を、かの建築家ガウディ作品でもあるカプリッチョ・デ・ガウディにはスペインの色彩と対照的ともされるモノクローム系の表現豊かな作品を中心に、威風堂々としたソブレジャノ宮殿には負けじと大型作品を、市民、観光客はもちろん、学生たちで賑わうCIESEコミージャス大学にはコンテンポラリー作品を中心に、そして、コミージャス市のマリア・テレサ・ノセダ・ジャーノ市長らによるリノベーション事業で生まれ変わったエスポロン文化センターにはミニ個展部門作品や現代日本芸術の魅力を伝える作品らが、満を持して展覧された。
第53回スペイン美術賞展開催へ

美しく生まれ変わった市の文化発信拠点のエスポロン

ついに2021年10月15日(金)スペイン カンタブリア州カンタブリア県コミージャス市にて、2008年来13年ぶり2回目の開催となる「第53回スペイン美術賞展」がスタート。
会期17日間に渡る本展がいよいよ幕を開けた。

天窓が美しいエスポロンのパティオ

  • 市長らに栗原光峯氏による本展バナーを贈呈

  • バナーはオールドタウンに展示後、市に寄贈された

開催1週間前、最終準備のため日本から現地入りした欧美スタッフは早速、コミージャス市庁舎を表敬訪問。マリア・テレサ市長と文化担当官兼現地側本展総指揮官ベラルデ・ペドロ氏に歓迎をうける中、この不安定な状況下にも関わらず、本プロジェクト実現に尽力いただいたことに作家、関係者を代表し、深い感謝を伝えた。
本展に関しては既に現地マスコミ各社にリリースがなされており、表敬訪問の様子も早々にコミージャス市内外に報じられた。

現地ウェブサイト等でも連日話題を集めた
  • EL DIARIO紙 2021.10.16

  • 連日現地の新聞を賑わせた本展の記事

17日間に渡る日本美の祭典がスタート

10月16日オープニング・セレモニー開催

オープニングが開催されたエスポロン文化センター

本展が開幕するとその模様はすぐさま、新聞、ラジオ、インターネット等メディアによって報じられ、翌10月16日(土)のオープニング・セレモニーには、多くの現地市民と、市が招待した特別来賓アセロ・アンヘルコミージャス市議会芸術委員らがつめかけた。

今回、初の試みとして、日本作家より希望者25名が、インターネットを介しオープニング・セレモニーに参加。
現地時間11時、ステージ上のモニターに、日本のアーティストたちの顔が映し出されると、会場は大きな感動に包まれ、喝采が沸き起こった。
  • ステージ上のモニターに映し出される日本作家たち

  • 来場者たちもモニターに手を振る姿が見られた

  • あたたかいコミージャスの方々

  • アセロ・アンヘル市議会芸術委員らが列席

  • 本展開催への感謝を述べる欧州美術クラブ

  • この地で再びの開催成功を喜ぶマリア・テレサ市長

上映された欧州美術クラブ代表馬郡の挨拶スピーチビデオ

現地で本展の指揮を担ったベラルデ氏の開会宣言に続き、出品作家を代表して欧美/JIAS代表馬郡文平のスピーチ動画が放映された。



馬郡文平のスピーチ


世界的脅威を乗り越え、カンタブリア州を代表する歴史的建造物に日本作家の力作が展覧、紹介されることへの喜びと幸福、国際芸術活動へのコミージャス市関係者の深い理解に対し、感謝の旨が伝えられると、会場からは再び大きな拍手が起こった。

それに応えるようにマリア・テレサ市長より挨拶を賜り、その後、本展作品の魅力を伝える日本からのプロモーションビデオが放映されると、来場者はますます身を乗り出した。
  • 日本側から贈られた浴衣を手にする関係者たち

  • 浴衣に袖を通し、新たな異文化交流に華を添えた

浴衣を纏い笑顔を見せるカンタブリア州政府やコミージャス市関係者の皆様

  • ZOOM配信で会場にコメントをする代表の馬郡文平

  • 13年ぶりに市長と思い出を語る馬郡まりこ会長

セレモニーの最後に特別来賓が紹介と共に登壇。
日本側から贈られた浴衣に袖を通し、新たな異化交流展覧会に華を添えた。

インターネットで参加していた馬郡文平と欧美会長馬郡まりこより、あらためて来場者、コミージャス市民、関係者らに謝意が述べられた。
  • マリア市長(中)と州政府評議会議長、市教育評議員らの皆さま

  • 功労者ロザリオ・サン・エメテリオ氏

式典後にもコミージャス市内全域が展覧会一色に染まった

オープニングの興奮冷めやらぬ会場の人々

セレモニー終了後、いつまでも歓喜と熱気に包まれる会場内では、多彩な展示作品に観入り、熱心に話し込む人々の姿が絶えなかった。

オープニング後マリア・テレサ市長から皆様へメッセージ

  • 作品を楽しんでくれる市民の方々

  • 作品を前に語り合う人々

マリア・テレサ市長とペドロ氏は関係者と連れ立って市内それぞれの本展会場を観覧。
あらためて日本現代アートの質の高さに胸を打たれていた。


カプリッチョ・デ・ガウディ前から



また、各会場を渡り歩く先々で賞賛の声をいただいた。
「会期が終わるまで各会場を、時間をかけて観て廻るつもり。

とても楽しみ」「初めてみる日本の風景を目にすることできて本当に嬉しい。毎日、観に行く」と話す方もいた。

来場者にインタビュー


コミージャス市の熱心な広報活動により、遠方から足を運ぶ来場者の姿も連日見られた。

街を歩けば本展の事を話題に声をかけてくれる人々

展示風景

日本作家183名309点が市内5か所に堂々展観。来場者は1万人を記録。


CIESEコミージャス大学よりコメント






全会場をウォークスルー動画で配信(facebook)

スペイン美術賞展公式facebookで展示風景が見られます。


全作品展示風景アルバム(facebook)

第53回スペイン美術賞展 賞審査風景

作品1点1点を丁寧に鑑賞して回る審査員たち

会期中、本展審査員を担う、コミージャス市議会芸術委員かつサンタンデール市などでも展覧会ディレクターを務めるアセロ・アンヘル氏、スペインで広く活動する画家アギラル・ホセ氏、画家で教授のクレスポ・ラファエル氏、同じくクエヴァス・ファウスティノ氏は、ベラルデ氏と共に、作品1点1点、合計309点を丁寧に鑑賞。感嘆しつつ、丹念に審議を交わした。
《審査員》
ベラルデ・ペドロ:コミージャス市文化担当官兼現地側本展総指揮官
アセロ・アンヘル:コミージャス市議会芸術委員
アギラル・ホセ:コミージャス市美術関係者(画家)
クレスポ・ラファエル:コミージャス市美術関係者(画家、教授)
クエヴァス・ファウスティノ:コミージャス市美術関係者(画家、教授)
馬郡 文平:欧州美術クラブ代表 審査アドバイザーとして
入賞作品

大賞

大賞:青山 繁「そよ風が吹いている爽やかな日」 油彩 80.3×100.0

*大賞受賞者インタビューはこちら

準大賞

準大賞:栗原 光峯「受胎 -conceptionB-」 創作書 102.0×69.0

準大賞:岸 甫 「棚田の夜明け」 油彩 100.0×80.0 *コミージャス市長からも奨励されました

パリ国際サロン賞

パリ国際サロン賞:高梨 美幸 「蒼い記憶」 テンペラ、油彩 73.0×91.0 

パリ国際サロン賞:運天 一恵 「技芸天図」 染色(型染) 138.0×60.0

優秀賞 油彩
  • 瀬野 清「田植え期の故郷」 油彩 60.4×91.2

優秀賞 日本画
  • 津江 三千子 「宙に咲くサガリバナ」
    日本画 72.7×90.9

  • 渡辺 順子 「五月に舞う」
    日本画 91.0×72.7

優秀賞 立体工芸
  • 亀島 利子 「晴れの日(花嫁と父親)」
    人形 50.0×25.0×46.0

  • 前田 暁彦 「神武天皇」
    工芸(木彫) 23.0×15.0×70.0

優秀賞 壁面工芸
  • 井田 ローサ 「宝船」
    ネイル 25.0×31.0

  • 小村 順 「青い花のファンタジー」
    染色・ゴート 72.8×60.6

優秀賞 モノクローム書
  • 小川 仙草 「思默」 書 150.0×71.0

優秀賞 モノクローム象
  • 阿部 朱華羅 「天の門 -瑞雲-」
    着物画 160.0×120.0

  • 石井 紀子 「三日月の夜に…」
    ペン画 60.6×72.7

優秀賞 抽象表現
  • 工藤 秀子 「変容 -7」
    鉛筆画 42.5×54.0

  • 山河 宝生 「Storm」
    アクリル、樹脂塗料 65.2×80.3

優秀賞 デッサン
  • 村上 里紗 「トッカリショ 断崖がある外海岸」 油彩 80.3×100.0

優秀賞 ヴァルール
  • 安 東淑 「SUNNY RIVER」
    アクリル、Silkscreen版染 145.0×86.5

  • 田幡 美佐男 「四季の詩」
    切り絵 71.0×50.0

優秀賞 テクニック
  • 猪俣 一博 「斜め30度」
    組子工芸 50.0×39.0

  • 神田  真由 「心音 -kokorone-」
    切り絵 90.9×72.7

優秀賞 モチーフ
  • 蓮尾 力 「化生Madonna」
    木版 53.0×74.0

  • 石田 和子 「初夏」
    水彩・ガッシュ 39.7×54.5

優秀賞 アイディア
  • 永井 守 「美尻」
    工芸 30.0×25.0×60.0

  • 渡部 昇 「Downtown 5」
    アクリル、ダンボール 103.0×72.8

優秀賞 パフォーマンス
  • MAKKY 「美しい女 -Beauté-」
    ペーパーアート 100.0×80.3

  • 津田 みちる 「魅惑」
    工芸(ステンドグラス) 18.0×18.0×40.0

奨励賞
奨励賞 エスポロン文化センター選:
  • 杉本 秀子 「箱根の大島桜」
    油彩 80.0×100.0

  • 吉田 茅穂子 「静かな刻」
    日本画73.0×61.0

奨励賞 CIESEコミージャス大学選:
  • 竹中 桂子 「洞窟の壁画」
    レジンアートペインティング 90.9×116.7

奨励賞 カプリッチョ・デ・ガウディ選:
  • 村上 伊都子 「濫觴武楽(逆境からの萌芽)」
    水墨 76.0×100.0

奨励賞 ソブレジャノ宮殿選:
  • 河野 正子 「カクテル」 油彩 61.0×73.0

奨励賞 オールド・タウンホール選:
  • 太田 士朗 「穏やかな陽射しに佇む、喜寿のほほえみ。」 油彩 100.0×80.3

オープニング・セレモニー ノーカット版





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