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NEPU代表作家

2024年NEPU代表作家/Les représentants UKIYO-É2024

Les représentants UKIYO-É 2024/2024年NEPU代表作家。
2023年に欧州美術クラブ/JIAS関係展にて発表された賞でNEPU賞氏受賞作家が誕生しNEPU代表作家に選出されました。
新エコールドパリ浮世・絵美術家協会の活動を普及する目的で 【2024年を代表する公認作家】とし、1年間国内外で広報されます。

第24回日本・フランス現代美術世界展(2023)
第36回パリ国際サロン(2023)

・BEPPU Tadao 別府 忠雄
・IWATANI Tomio 岩谷 富男
・NARITA Masako 成田 雅子
・WATABE Noboru 渡部 昇
代表作家は1年間の国内外にて広報活動されます
・第25回日本・フランス現代美術世界展(2024)での招待出品・展示紹介(予定)



NEPU代表作家インタビュー(2023.12.7更新)
・BEPPU Tadao 別府 忠雄

別府 忠雄「春うらら・姫路城」
油彩 400.0×140.0

Q1 本賞受賞おめでとうございます。受賞作品「春うらら・姫路城」の制作時に特に工夫された点や気をつけた点があればお聞かせください。
・縦4m、横1.4m タテ・ヨコのバランスからモチーフに最も悩むところです。
・狭いアトリエで制作するので四苦八苦していること。
・油彩画の為、乾くのに時間がかかるので、苦慮していること。
・各地の城にとりつかれ春夏秋冬取材に出かけたが、最も絵になるのは姫路城でした。古色に満ちた城を求めているが、あまりにも美しくなり過ぎたのが残念。(2000年の大修理、パリのノートルダム寺院もしかり)
Q2 日頃、テーマやモチーフなどはどのように決めていますか?また、インスピレーションを得る物やシチュエーション、そのために心掛けている事などあればお聞かせください。
・同じ模様等のくり返し描く画面構成は簡単であるが、私は敢えて写実主義で貫きたいと考えている。
・日本の美を世界にアピールする気持で制作しています。
・演劇のバック絵を経験しているので横長の大作には苦労は感じない。

2023年日本フランス現代美術世界展にて

Q3 日頃の制作スタイル(場所や時間、その他)があればお聞かせください。
・三部屋ぶち抜きでキャンバスを床に置き制作しているので同時進行で制作している小品等をいかにすべきか四六時中考えている。
・モチーフ、テーマを決めるのに相等の日数を要すること。加えて体力維持に努めていること。
  • 2013年ヴィルノクス市エコールにて

Q4現在のスタイルを確立するまでに分岐点となった事象や影響を受けた人物、作品、事象などあればお聞かせください。
・初めて出品したル・サロン展会場にて、アンビーユ画伯に直接ご指導・寸評をいただいたこと。
・40年の永きにわたり、欧州美術クラブにお世話になったこと。馬郡代表に感謝。
・恩師、故伊藤應久画伯の教え「世界を目指せ‼」忘れ得ぬ言葉。
・パリ郊外での宿泊研修会でのザッキ・ロワリエ両画伯の直接指導を受けたこと。血肉となっている。



Q5 今後の課題や挑戦したいことなどあればお聞かせください。
・地域で活躍している劇団のバック絵、大道具・小道具等を担当した経験は、現在のロング作品制作に活かされている。
・教室で油彩・水彩画の外、クロッキーに力点を置いて美の追求に当っている。
・教室の多くの仲間に、国内にとどまることなく、海外に飛び出す力と勇気を植えつける心算で奮闘している。
■BEPPU Tadao 別府 忠雄 略歴

昭和15(1940)年山形県生まれ。洋画家。
1960年 荒砥高校卒業。在学中は美術・打田早苗に師事。その後伊藤慶久に師事。
1965年 日本大学卒業
1973年 八樹会発足創立会員となる。
1977年 銀座「ゆふきや画廊」で初個展開催。
1983年 「ル・サロン展」優秀賞受賞、会員に推挙。
1987年 芸術グラフ賞受賞。
1988年 ル・サロン永久会員に推挙。
1996年「日本画廊協会展」推薦出品。
2003年「イタリア美術賞展」(イタリア)出品、「日仏現代美術展」招待出品。
2004年「アジア美術招待展」(ソウル)、「キューバ美術賞展」(ハバナ国立美術館)出品。
2005年「パリ国際サロン展」出品。
2006年「日・仏・中現代美術世界展」(天津博物館)出品。
2007年「亜細亜美術大賞」受賞記念個展をソウル・メトロアートセンターで開催。
2008年「日本・フランス現代美術展」(東京国際フォーラム)、「スペイン美術賞展」(スペイン)に出品。
2009年「日・中・文化協力美術展」(ソウル)、「パリ国際サロン展」に出品。
2010年「文藝春秋画廊」で個展開催。
現在、フランス芸術家協会(ル・サロン)永久会員。JIAS日本国際美術家協会会員、日本美術家連盟会員、亜細亜美術招待展諮問委員、八樹会代表。
・IWATANI Tomio 岩谷 富男

岩谷 富男 「紫の光」混合 90.9×72.7㎝

Q1 本賞の受賞おめでとうございます。受賞作品「紫の光」の制作時に特に工夫された点があればお聞かせください。
モデルのわずかな動きや目線を捉える事。また落ち着いた空間での色彩効果。

Q2. 新たに研究されている技法や、新たなインスピレーションの源泉など、ご自身の中での最近の変化があれば教えてください。
ムービングのクロッキーやデッサンよる軌道の表現。
  • 友人の赤子をデッサン

Q3. 現在私ども関連展にご出品の作品種別以外に作品制作をなさっていればお聞かせください。
モデル観察を通してのエチュードや描写に集中した小作品。

Q4. これから海外展や国際公募展へご挑戦される、または挑戦するか迷っている作家様へご自身の経験をふまえてメッセージやアドバイスがあればお聞かせください。
信念を持ってこつこつ取り組んだ仕事が遥か遠い海外の人から共鳴と評価されるという事は制作上の大きな力になります。
Q5.今後の課題や挑戦したいことなどあればお聞かせください
2024年夏までに画集を出版。そして銀座で出版記念個展を開催する。

90年代 アルルにて跳橋のスケッチ

■IWATANI Tomio 岩谷 富男 略歴

奈良県出身。武蔵野美術大学卒業。幼少より創作意欲が強く8歳からデッサン・油彩に取り組む。1992年ル・サロン入選。1996年には個展「MOTONORI」をパリ、La Galerie d’Art Orly Ouestにて開催。1997年からサロン・ドトーヌ連続入選。2015年パリ国際サロン大賞ほか受賞多数。アクリル、油彩、テンペラを使った混合技法。
ドトーヌ会員、JIAS会員、(NEPU会員)
・NARITA Masako 成田 雅子

成田 雅子「Black monuments」版画 60.0×72.0

Q1. 本賞受賞おめでとうございます。
受賞作品「Black Monuments」の制作時に特に工夫された点や気をつけた点があればお聞かせください。

この作品は、抽象表現を用いた群像です。ここ数年前から疫病や戦争、気候変動による災害等で大きく変わってきた時代の中で戦おうとする人々の心や自身の心の形を模索しました。
銅板2枚を使って制作した銅版画です。1枚でも作品として成立しますが、2枚の作品を並べることでそれぞれの形のバリエーションや高低差を増やし、広がりのある表現を目指しました。


Q2. 日頃、テーマやモチーフなどはどのように決めていますか?また、インスピレーションを得る物やシチュエーション、そのために心掛けている事などあればお聞かせください。
抽象、半抽象表現で描くその時々の時代の色や形。そこで生きる自身や人々の心を探求し、描くことを制作のコンセプトとしています。具体的なモチーフは無く、イメージは常に自分の中から生まれてきます。下絵を描くことよりも頭の中でイメージが形になるまでの時間を多くとり、下絵はラフな線のみでディテールは描きません。既成概念を排除し、直感で描くことを大切にしています。
Q3. 日頃の制作スタイル(場所や時間、その他)があればお聞かせください。
版画の制作は主に町田国際版画美術館 版画工房で制作しています。市営工房ですが、美術大学の先生が設計した工房で、銅版画、リトグラフ、シルクスクリーン、木版画の制作ができる本格的な工房となっています。私は月4回くらいのペースで朝9時半から午後5時くらいまで制作しています。


Q4. 現在のスタイルを確立するまでに分岐点となった事象や影響を受けた人物、作品、事象などあればお聞かせください。
美大卒業後20年以上のブランクを経て版画制作を再スタート。数年後に横浜美術館版画工房企画のカラーエッチングの講座を受講後に制作方法が大きく変化しました。その時講師を務めた馬場知子氏の指導する新しいタイプの銅版画に魅了されました。レンブラントが描くような古典的な銅版画ではなく、自由でカラー満載の銅版画。銅版画はこうあるべき、という自身の既成概念がこのとき覆され、ひとつの縛りから解放されました。この体験が制作のターニングポイントだと思っています。

町田国際版画美術館版画工房 電動大型プレス機による刷り

Q5. 現在私ども関連展にご出品の作品種別以外に作品制作をなさっていればお聞かせください。
2020 年パンデミック突入から版画工房が閉鎖となり、その間ずっと版画の下絵としてドローイングを制作しておりました。その際、描いたドローイング作品を SNS に投稿すると、様々なギャラリーやアートイベント関連会社から声をかけていただき、企画展に出品するようになりました。1人でラフなドローイングを描くのと展示会に出品できる作品の間にはかなり差があることに気付き、展示会ごとにテーマを決め、本格的なアクリル画の制作、アクリルとコラージュによるミクストメディアの制作、その後アクリルと紙版画によるミクストメディアを制作するようになり今に至ります。来年 2024年秋にはギャラリーからの勧めでミクストメディアの個展を開催することになりました。思いもよらない制作の道が開けたことに自分でも驚いています。

Q6. 今後の課題や挑戦したいことなどあればお聞かせください。
これからチャレンジしたいことは、横1メートルサイズ銅版画大型作品の連作です。再来年は版画家としての一区切りとして過去と現在の作品を個展にて発表致します。
  • 鈴画廊企画展にて

■NARITA Masako 成田 雅子 略歴
1986年 多摩美術大学油絵科版画専攻卒
1992年 講談社絵本新人賞受賞
2005年 チェコブラスティスラヴァ世界絵本原画展2005 出展
2006年 チェコブラスティスラヴァ世界絵本原画展2005 ヨーロッパ巡回展出展
2007年 チェコブラスティスラヴァ世界絵本原画展2005 日本国内巡回展出展
2017年 CADAQE'S スペイン国際ミニプリント展入選
2017年 POLSKA -to’Ds’国際ミニプリント2017入選
2017年 アワガミ国際ミニプリント入選
2018年 第32回パリ国際サロン ドローイング部門入選
2019年 Gallery HINOKI グループ展「M&Y版画展」
2019年 Gallery HINOKI 企画展「HINOKI ANNUAL2018-2019」出展
2020年 第33回パリ国際サロン2020 ユニベール・デザール賞受賞
2020年 第23回「日本・フランス現代美術世界展 2020」入選
2020年 第116回サロン・ドトーヌ 2020 入選
2020年 POLSKA-to’Ds’国際ミニプリント2020入選
2020年 第2回TKO国際ミニプリント展入選
2021年 第34回パリ国際サロン2021優秀賞受賞
2021年 Gallery ART POINT 企画展「Colors」出展
2021年 OギャラリーUP.S個展「It's color and shape」
2021年 第24回日本・フランス現代美術世界展2021入選
2021年 第117回サロン・ドトーヌ2021入選
2022年 GALLERY AND LINKS81 企画展「ART POINT Selection I 」出展
2022年 Gallery HINOKI 企画展「-版による-」出展
2022年「世界展-ランブイエ 2022」出展
2022年 第23回「日本・現代美術世界展 2022」抽象部門優秀賞
2022年 第118回サロン・ドトーヌ2022入選
2023年 サロン・ドトーヌ2023/2024入選
2023年 第24回日本・フランス現代美術世界展 協賛社賞生活の友社「美術の窓」賞
受賞
2023年 第24回日本・フランス現代美術世界展 新エコールドパリ浮世絵(NEPU)賞
受賞
サロン・ドトーヌ協会会員 JIAS日本国際美術家協会会員
・WATABE Noboru 渡部 昇

渡部 昇「Charles-de-Gaulle Airport」 ダンボールにアクリル絵画 103.0×72.8㎝

渡部 昇「50 Street Station」 ダンボールにアクリル103.0×72.8
Q1. 本賞受賞おめでとうございます。
受賞作品「Charles-de-Gaulle Airport」「50 Street Station」の制作時に特に工夫された点や気をつけた点があればお聞かせください。

5年前(2019)パリ国際サロンミニ個展の為、初めてパリに行った時に撮影した「シャルル・ドゴール空港」。ターミナル全体が、楕円形のチューブの構造になっており、突き当たりの全面ガラス張りのラウンジをモチーフにしました。横長の写真でしたが、奥行きが感じられるよう、敢えて縦長のレイアウトに切り取りました。
画面を構成する上で、椅子や手摺り、奥の航空車両などは移動。ガラスの面積が多いので、ガラスの硬質な質感を表現するのに気をつけました。
「50 Street Station 」5年程前にNYに行った時、ホテルのすぐ近くの地下鉄の出入り口をモ
チーフにしました。階段下の空間を如何に感じさせるか?に気を使いました。
Q2. 新たに研究されている技法や、新たなインスピレーションの源泉など、ご自身の中での最近の変化があれば教えてください。
2023/9 5年振りにNYに行き、ビシビシと刺激を受け、また新たなアイデアが浮かびました!ダンボールに絵を描くようになって、今まで約40点程制作していますが、初期と比べると、次第に緻密でカッチりとした表現になってきているので、少しラフなな感じで制作しようかと考えています。


Q3. 現在のスタイルを確立するまでに分岐点となった事象や影響を受けた人物、作品、事象などあればお聞かせください。
初めてダンボールに絵を描いたのは30年以上になります。人物も入れ、モノトーンで描いていましたが、ただ暗いだけの作品。公募展に出品しましたが案の定「落選」!それ以降ダンボールでの表現はそのまま放置。諸事情により、しばらく絵を描いていませんでした。
7年程前、久し振りに絵を描きたくなり、折角なので公募展に出品しようと考えていた時、タイミング良くネットで「パリ国際サロン」募集の告知!改めてダンボールに絵を描こうと試行錯誤している時、上紙を剥がす表現を思い付きました。人物を入れずに建物だけを表現した作品を2点出品。嬉しい事に2点とも「入選」!
これを機に、続けて絵を描くようになり公募展にも出品。受賞や事務局からの「ミニ個展」の推薦などを頂き、今まで漠然としていたイメージを表現出来るスタイルが確立されたかと思います!
女流写真家ベラニス・アポッド、画家のエドワード・ホッパー
改めて作品集を眺めると、画面の構図、切取り、光の濃淡など、色々と影響を受けていますね!
Q4. 現在私ども関連展にご出品の作品種別以外に作品制作をなさっていればお聞かせください。
以前から模型が好きで制作していますが、数年前から絵と同様、ジャズやNYをテーマに立体作品を制作しています。こちらは人物(フィギュア)がメインで、絵を描く合間に、気分転換で制作しています。いずれ絵画と併せて展示できればと思います。


Q5. これから海外展や国際公募展へご挑戦される、または挑戦するか迷っている作家様へご自身の経験をふまえてメッセージやアドバイスがあればお聞かせください。
単に趣味で楽しんでいるのなら、それで構わないと思いますが、少しでも絵画や立体などアートを本格的にやりたいと考えているのなら、是非公募展に出品する事をお勧めします。入選、落選のふるいに掛けられ、愕然とする事があると思います。自己満足だけでは成長はないですね!上手い人は幾らでもいます。自分は何を表現したいのか?テーマは何なのか?それを表現出来るテクニックはあるのか?他の方の作品や、プロのアドバイスを参考にする事で、自分の技量や今後の制作する上でのヒントが得られると思います。
出来る事なら2点以上出品をお勧めします。1点だけでは伝わらない、作者のレベルが伝わると思います。
入選したとしても、それだけで満足せず、次はさらにレベルアップを目指し、作品のレベルにバラツキがないように心掛けてください!その為にも制作を続ける事が大事です。
Q6. 今後の課題や挑戦したいことなどあればお聞かせください。
音を視覚的に表現するテーマは、このまま続けていきたいと思います。
ダンボールでの表現方法は、まだまだ可能性があると思うので、まだ漠然としていますが、ダンボールのコラージュ等、色々なテクニックに挑戦しようと思います。
■WATABE Noboru 渡部 昇 略歴

秋田県出身。国内のみならず、(フランスやスペイン、フィンランドなど)海外の展覧会へも参加を続ける。2017年パリ国際サロン・ドローイング部門優秀賞、ユニベールデザール賞2019、2021年のパリ国際サロンではギャラリー・デュ・マレ賞、前回展2022年では大賞を受賞。自身のイメージする表現に合う、ダンボールの素材の色合いや質感を用いて都会の喧騒や空気感などを描き、ストーリーやドラマを見ることができ、さらにジャズが聞こえてくるような作品を目指す。音を視覚的に表現することを長年のテーマとする。
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