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欧美国際公募 美術賞展報告

第46回欧美国際公募ポルトガル美術賞展展覧会報告 / 入賞者一覧
本展はポルトガル セトゥーバル市内中心に位置するカーサ・バイア、カーサ・カルチャー、ギャラリー・ミニシパル、ギャラリー11の4会場で、2014年5月18日(日)から6月22日(日)まで開催された。

カーサ・バイアにて開会の祝辞を贈るメイラ市長

多くのメディアもつめかけたオープニングレセプション
5月18日(日)オープニング・レセプションはカーサ・バイアで開催された。
レセプションには大勢の市民、展覧会関係者、メディア関係者が詰めかけ、盛大に行われた。関係者一同と市民は各会場を丁寧に回覧したのち、ギャラリー11のレセプション会場にて盛大に歓迎された。
  • 欧美代表代理馬郡より挨拶

  • 駐ポルトガル日本大使館 東博史大使

オープニングではまず、駐ポルトガル日本大使 東博史氏からのご挨拶を賜った。そしてマリア・ダイス・ドーリス・メイラ セトゥーバル市長からは、2013年8月の来日をあらためて振り返り、日本人ひとりひとりの真摯誠実さに何よりも感銘を受けたと述べ、遥々訪れた参観代表団に歓迎の意を表した。
続いて欧美 美術賞展代表 馬郡文平が日本からの参観団の紹介と挨拶の辞を述べた。
また高田墨山氏による色紙を使ったデモンストレーションが華やかに行われレセプションに集まった市民、関係者の前で快哉と高評を得た。
さらに、リスボン大学美術学部准教授 フェルナンド・アントニオ・バプティスタ・ペレイラ氏からは、日本文化への深遠な洞察を背景にした緻密な寸評が参観団ひとりひとりに贈られた。
文化交流を深めた様々なイベント
本展覧会では、展示だけではなく、両国間の文化交流に貢献する様々なイベントが開催された。18日(日)午前には町の人が集う人気の市場にて、高田墨山氏による書のデモンストレーションが行われた。当初は市役所での開催が予定されていたが、「より多くの市民に日本文化に触れて欲しい」という市関係者の強い希望により、大市場へ変更となり、現場では多くの来場者が初めて見る“書”の表現手法に瞠目した。
続く19日(月)には、リスボン大学美術学部にて学生を対象に、書のワークショップが催され、美術学生と日本人アーティスト達との言葉を越えた交流が行われた。ふだんから美術を学ぶ若い学生達とあって、高田氏のレクチャーを僅かな時間で吸収し、高水準なワークショップとなり、惜しまれながら大盛況のうちに幕を閉じた。さらに午後には同大学内にて欧州美術クラブによる「浮世絵に関する講習」も開かれ、多くの学生、大学関係者の強い関心を惹いた。
互いの文化の更なる理解を深め、今後も絶えることない交流を約束した
日本人作家185名225点の多種多様な技法作品の展示は大きな話題を呼び、会期を通して12,100名もの来場者数を記録し、大成功のうちに幕を閉じた。


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透き通るサド湾に面したセトゥーバル市は、伝統的な漁港文化を維持しながら、市主導の大規模なリノベーション・プロジェクトが進行されている最中である。穏やかな気候、温厚篤実な市民の姿と、魚介類を中心とした食文化は、欧州最西端にあって遥々訪れた日本人に不思議な郷愁にひたらせるものであった。また、本展の各交流を通じ、欧州国として最長の歩みを共にして来た日葡の、今日も通底する文化精神にも大いに首肯するものであった。

今後も絶えることのない文化交流を約束し、近い将来の同展の再現を誓い、日葡交流470周年に相応しいイベントとなった。
展覧会展示風景一部
カーサ・バイア Casa da Baía
ポルトガルらしいレモン・イエローが印象的な外観、内部は吹き抜けの天上から自然光が射す明るい会場
ギャラリー・ミニシパル GALERIA MUNICIPAL DOBANCO DE PORTUGAL
イン・ストリートに堂々とそびえ、外観は格調高いコロニアル様式、内部はリノベーションで一新された近代的会場
カーサ・カルチャー CASA DA CULTURA
終日人足の絶えない市のシンボルであるボカージェ広場に面し、改装によって最新設備のととのえられた会場
セトゥーバル市内でもひと際存在感のある会場。夕陽の沈むサド湾を臨むテラスではOPレセプションの大フィナーレを迎えた
第46回欧美国際公募ポルトガル美術賞展 入賞者一覧

大賞

大 賞 :白川 治 「室内」アクリル、116.7×80.3
→大賞受賞者インタビュー

準大賞

準大賞:大山 芳園「空と月と海と」墨象、180×100

準大賞:横前 征史「courage」油彩、60.6×72.7

パリ国際サロン賞

パリ国際サロン賞: 滝田 揚子「太夫 II」水彩、51.4×36.2

パリ国際サロン賞: 津江 三千子「瀑布」日本画、72.7×90.9

優秀賞

河内 世紀一「With a flow」水彩、80×100

児玉 伸子 「橘の小島の先に」油彩、92×92

野町 佐代 「History of ROBEN」油彩、90.9×90.9

関口 ひかる  「呼吸」日本画、72.7×60.6

渡邊 智美 「たゆたう」アクリル、和紙、100×80.3

●マリア・ダイス・ドーリス・メイラ女史(ポルトガル市長)
●フェルナンド・アントニオ・バプティスタ・ペレイラ氏(リスボン大学美術学部准教授、美術史家、セトゥーバル博物館責任者)
●現地美術関係者
●馬郡 まりこ 欧州美術クラブ代表(審査アドバイザーとして参加)
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