HOME > 展覧会レポート:受賞者インタビュー > 第44回 欧美国際公募 スペイン美術賞展 2012 大賞: 熊谷 睦男

受賞者インタビュー

第44回 欧美国際公募 スペイン美術賞展 大賞
平泉世界文化遺産の光明に東日本大震災の犠牲者の鎮魂と復興を祈願した作品です

熊谷 睦男  延年の舞・老女<鎮魂>、油彩、100×80.3

受賞者インタビュー
まずは受賞の感想をお聞かせください
東日本大震災犠牲者の鎮魂の願いを込めて制作したことが認められ、共感を得られたことに感謝しています。
本作品を製作することになったきっかけや、制作時に工夫した点、気を遣った点などあれば、お聞かせ下さい
2011.3.11大震災で親族や多くの知人・友人を失い心痛の日々を過ごしていましたが、欧美の皆さんや在京の知人・友人の励ましや、6月に平泉の世界遺産登録の吉報などによって、震災後はじめて制作した“延年の舞・老女”の<鎮魂シリーズ>第1作で、「平泉世界文化遺産の光明に東日本大震災の犠牲者の鎮魂と復興を祈願」した作品です。

鎮魂の思いを託すために平泉文化が栄えた平安時代の仏画「阿弥陀如来来迎図」をモデルにバックを構成し、死者の御霊を極楽浄土へと誘って成仏されることを念じ、現世の安寧を祈ることを制作の目的にしました。

表現は、日本の伝統と現代性の融合を図るために、バックの仏画は線描で、老女と空間はモデレー描法で表現するように試みました。
構成と基調色となるバックの色調とのコンビネーションは今もって大きな課題です。
これからの展望、今後の抱負、活動予定等を教えて下さい
平泉初代清衡の恒久平和の思想を受け継ぎながら、毛越寺に伝承されている“延年の舞”をモチーフにして8年を迎えています。
これを生涯におけるモチーフとして、特に未曾有の大震災の経験を延年の舞・老女に託して具象化したいと思っている<鎮魂シリーズ>は、今後も制作し続けていきたいと思っています。
熊谷 睦男 プロフィール
元創造美術会会員、ル・サロン永久会員、JIAS日本国際美術家協会会員、
NEPU東京本部創立会員、彩光会会長

1966 創造展初出品《新人賞・クサカベ賞》会友推挙
1971 創造展《金賞》会員推挙
1977 岩手県教員美術展《藤原賞》(最高賞)
1978 創造展《会員賞》
2006 第14回パリ国際サロン《ロジエ・ブイヨ賞》
2008 日仏交流150周年記念芸術祭OASIS in Paris《グルネル賞》
2009 第17回パリ国際サロン《大賞》
2012 第44回スペイン美術賞展《大賞》
    第13回現代美術世界展《新エコールドパリ浮世・絵賞》
など多数受賞

1934 岩手県陸前高田市高田町生まれ
1957 岩手大学学芸学部甲一類美術一科卒
1966~89 創造美術会所属
2004~12 欧美国際公募美術賞展、日仏世界展、パリ国際サロン、ル・サロン
2009 にほんばし・ラセーヌ企画個展
2011 ル・サロン永久会員、盛久ギャラリー企画個展
2012 盛久ギャラリー・東北六魂祭企画「棟方志功・熊谷睦を二人展」
・欧美国際公募 美術賞展
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