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NEPU代表作家

2022年NEPU代表作家/Les représentants UKIYO-É2022とは
Les représentants UKIYO-É 2022/2022年NEPU代表作家。
2021年に欧州美術クラブ/JIAS関係展にて発表された賞でNEPU賞氏受賞作家が誕生しNEPU代表作家に選出されました。
新エコールドパリ浮世・絵美術家協会の活動を普及する目的で 【2022年を代表する公認作家】とし、1年間国内外で広報されます。
2022年NEPU代表作家

選出された代表作家

・BEI Yoneto べい 米翔
・EZAKI Takeharu 江崎 武春
・KAWASAKI Haruyo 河﨑 春代
・KUCHINA Kiriyo 朽名 桐世
・TAKAHASHI Mikako 高橋 美香子
1年間の国内外での広報活動
TOKYO世界展 in FRANCE 2022への招待出品・作家紹介
第23回日本・フランス現代美術世界展(2022)での招待出品・展示紹介(予定)
国内外で1年間広報されます
2022NEPU代表作家インタビュー
・BEI Yoneto べい 米翔

べい 米翔 「Autumn Festival in Pointillism」 顔料インク 73.0×60.0㎝
 2021年 第34回パリ国際サロン NEPU賞

Q:NEPU賞を受賞した作品を制作することになったきっかけや、制作時に苦労した点、気を遣った点などあれば、是非お聞かせ下さい。
ありとうございます。
日本の各地で脈々と引き継がれてきた伝統的な祭りは多種多様ですが、その中でもエネルギーに溢れ、息を呑むような迫力のある神輿を担ぐシーンが私の中の一番の印象深い日本の祭りです。

祭りを見に行くためだけに旅行したり、帰省をしたりする人たちとの一体感も祭りの魅力です。

活気に溢れ、迫力ある祭り。また、ややもするとその非日常的な刺激性から、祭りが終わると襲われる寂しさと虚しさ。
そんな両側面を併せ持つ祭りの世界を描き出せたらという思いを胸中に神輿の担ぎ手の力動と観衆の没入を生き生きと表現することに気を配りました。
Q:日頃の製作スタイル(場所・時間)があればお聞かせ下さい。
製作場所は自身のアトリエです。制作時間帯は早朝から正午ごろまでです。製作時間は絵のサイズにもよりますが、サイズが大きめだとひと作品にかなりの日数を要します。
Q:現在のスタイルを確立するまでに分岐点となった事象や影響を受けた人物、作品、事象などあればお聞かせください。
嘗ては多彩色画を描き、長年配色にはかなりの拘りを持ち続けていました。
色を使った表現世界に身を投じていられることに納得し、不足を感じていませんでした。
そんなある日突として目の前の景色が微細な黒点の集合のように映り始めました。
特に瞭然たる発火点となるようなことはなかったと記憶しています。
とは言え、黒一色の点による表現スタイルに変転したことは意想外のことで、暫くは不意打ちを食らったような戸惑いと新スタイルの可能性の期待とが並走していました。当初は自分の中で何が始まろうとしているのか明瞭には分かりませんでした。
特段の影響を受けた人物、作品はないように思えますが、1900年ごろパリで開花・隆盛した美術・工芸の世界を広範な視座から研鑽することに努めていたので、そうした経験が私の描画の世界に何らかの影響を与えているのかもしれません。
Q:日頃、テーマやモチーフなどはどのように決めていますか?また、インスピレーションを得る物やシチュエーション、そのために心掛けている事などあればお聞かせください。
過去の記憶を呼び覚まして描くことが多いです。
頭の中や心の中に像を描いてそれを紙に描く、そして描いたものをじっくり観てそれが脳内に描いたものと寸分の違いがないか、違っていたら納得するまで描き加えたり微調整したりしながら描き進んでいくようにしています。それは脳のどこかに仕舞い込んだ世界を引っ張り出す作業に思えます。一度打点したら、引き算が困難な特性を持つ技法なので、想像・変換の力を絶えず練磨させていくことが必要不可欠だと感じています。
Q:現在私ども関連展にご出品の作品種別以外に作品制作をなさっていればお聞かせください。
透き通った風が吹いてくるファンタジーな世界に浸れる時間が私はとても好きです。
空想に迷い込んだような、現実から離れ異界にいるよう気持ちで満たされるからです。
そんな私は展覧会などの出品用の通常の作品制作の合間に童話の挿絵のような絵を永年描いています。とても心安らぐ時間です。

Q:今後の課題や挑戦したいことなどあればお聞かせください。
今後の課題:
美術の約束事に拘泥せず独自の画法を発展させていきながら、様々な問いに挑んだ心の軌跡を、写意を尊びながら幅広く絵の中に残し続けていけたらと思っています。
作品が普遍的で深い意味のあるものとなり,鑑賞者の琴線により響くものになるよう精進していこうと考えています。

挑戦したいこと:
広範に機会を捉えて国内外にて自身の作品を紹介できる場をこれまで以上に積極的に探っていきたいと思います。
■BEI Yoneto べい 米翔
主たる活動
2008年平成20年版環境・循環型社会白書 表紙絵コンクール受賞(環境省主催)
2010年ル・サロン入選
2011年宮本三郎記念デッサン大賞展入選(石川県小松市立 宮本三郎美術館にて)
2014年サロン・ドトーヌ入選
2015年ル・サロン入選 、サロン・ドトーヌ入選
2016年サロン・ドトーヌ入選、日本・フランス現代美術世界展推薦出展 美術の窓賞受賞
2017年ル・サロン入選 、サロン・ドトーヌ入選
2018年ル・サロン入選 、サロン・ドトーヌ入選
   日本・フランス現代美術世界展 新エコールドパリ浮世・絵(NEPU)賞及びマルマン賞受賞 NEPU代表作家に選出
2019年ル・サロン入選 、サロン・ドトーヌ入選
2020年ル・サロンメンション 奨励賞
2021年パリ国際サロン NEPU賞 2022年NEPU代表作家に選出

■現在:
サロン・ドトーヌ正規会員
ル・サロン(フランス美術家協会)準会員
JIAS日本国際美術家協会会員
新エコールドパリ浮世・絵美術家協会(創立会員)
  • 第22回日本・フランス現代美術世界展

  • 第34回パリ国際サロン 展示風景より

・朽名 桐世 KUCHINA Kiriyo

朽名 桐世 「鶴三羽」 織り 51.0×42.0㎝
 2021年 第34回パリ国際サロン NEPU賞

Q本賞作品の制作時に特に工夫された点や気をつけた点があればお聞かせください。
受賞を知って、たいへん驚きました。
私の作品は日本の伝統工芸、佐賀錦織に創意工夫を加え独特な織をアート作品として仕上げています。糸にもこだわり、イメージどおりの糸を撚っていただくため、京都に出向くことも少なくありません。以前にニューヨークで個展をした際、佐賀錦織を熟知された方が「桐世織」と名付けてくださいました。バックなど織だけの作品もありますが、この度の受賞作品は自身で描いた日本画とのマリアージュ作品です。
海や宇宙、ブルー系統が好みで、この度の作品はタイトルどおり宇宙をイメージしています。
  • 第22回日本・フランス現代美術世界展より

  • エスパス・プリヴェ部門にて複数展示

Q:日頃、テーマやモチーフなどはどのように決めていますか?また、インスピレーションを得る物やシチュエーション、そのために心掛けている事などあればお聞かせください。

先述のとおり、海や宇宙など、好きなモチーフをイメージしながらデザインを描きます。その後、織物用の図案を方眼紙におこします。一口に図案化といってもミリ単位での作業なのでかなりの時間を要します。それが完成して、やっと織り台に向かいますが、小さな織り台の幅28㎝を1㎝ぐらい織ってみて、イメージ通りか確認しながら織り進めます。この試し織りもデザインなどにより2~3時間を要するので、時間はいくらあっても足りません。



Q:日頃の制作スタイル(場所や時間、その他)があればお聞かせください。
主婦ですので家事はおろそかにできません。夜の12時ぐらいまで4時間ぐらいを制作時間にあてることが多いですが、箔を使っておりますので家灯ではなく自然光で様子をみることも必要で、そういった時は日中の時間を上手に調整しています。


Q:現在のスタイルを確立するまでに分岐点となった事象や影響を受けた人物、作品、事象などあればお聞かせください。

学生時代に親戚に連れられてお教室に行った事があり、それが佐賀錦織との最初の出会いでした。
その時はそれだけでしたが、30代になり、鎌倉の美術展で額装展示された佐賀錦織の作品を拝見して、改め
て学ぼうと佐賀錦織のお教室に通い始めました。数年通った頃、お教室の先生が急逝され、それを機に独学
で作品創作をするようになりました。自身の構想をより具現化するため、いつしか日本画も勉強いたしました。ニューヨークのメトロポリタン美術館に作品が収蔵されています。当時、東洋部門主任で学芸員でもあった方が佐賀錦織に精通されており、お褒めの言葉を頂戴いたしました。また、1997年パリで開催された欧州美術クラブ主催の「現代日本美術選抜20人展」で、美術評論家ロジェ・ブイヨ氏より頂戴した講評もその後の制作の励みになりました。


Q:現在私ども関連展にご出品の作品種別以外に作品制作をなさっていればお聞かせください。
昔から桐世織のバッグは多種、制作していて、気づいたら60個ぐらい。機会があればバッグの展覧なども試みたいと思っています。


Q:今後の課題や挑戦したいことなどあればお聞かせください。
1999年に初めて、フランスを代表するサロンのひとつ「サロン・ドトーヌ」に入選いたしました。久しく挑戦しませんでしたが、昨年(2020)と今年(2021)入選いたしました。次回は「ル・サロン」にも挑戦すべく、制作に勤しんで参ります。
  • サロン・ドトーヌ日本作家展2020

■略歴 朽名 桐世 KUCHINA Kiriyo
JIAS日本国際美術家協会会員
1942年大阪生まれ 
1982年 鎌倉にて佐賀錦織物を増田美智子に師事
1992年 タペストリーおよび半月型バッグがニューヨークメトロポリタン美術館に収蔵
1997年 HUGO de Pagano Gallery New York個展
1997年 パリ20人展
1999年 サロン・ドトーヌ展入選

2020年~ 日本・フランス現代美術世界展出品
2021年 欧美国際公募スペイン美術賞展出品
2021年~パリ国際サロン出品
2020年~サロン・ドトーヌ入選
2022年 TOKYO世界展in France出品

■受賞
2021年 パリ国際サロン 新絵コールドパリ浮世・絵(NEPU)賞受賞
2021年 日本・フランス現代美術世界展 優秀賞

第22回日本・フランス現代美術世界展より

・江崎 武春 EZAKI Takeharu

江崎 武春  「入江を射す閃光」 油彩 80.3×100.0  2021年 第22回日本・フランス現代美術世界展 NEPU賞

Q:NEPU賞を受賞した作品を制作することになったきっかけや、制作時に苦労した点、気を遣った点などあれば、是非お聞かせ下さい。
ランプブラックを基調に東洋的雰囲気を出そうと努めています。


Q:日頃、テーマやモチーフなどはどのように決めていますか?また、インスピレーションを得る物やシチュエーション、そのために心がけている事などあればお聞かせください。
その時、その時の気分で決めています。


Q:日頃の制作スタイル(場所や時間、その他)があればお聞かせください。
酒を飲んだ後夜に描いています。
Q:現在のスタイルを確立するまでに分岐点となった事象や影響を受けた人物、作品などあればお聞かせください。
影響を受けた人物は宮地亨先生(ヨーロッパアカデミー会員、サロン・ドトーヌ、ル・サロン入選)です


Q:現在私ども関連展にご出品の作品種別以外に作品制作をなさっていればお聞かせください
今は特に活動予定はありません。2022年TOKYO世界展巡回展in France、日本・フランス現代美術世界展に招待出品予定です。

2018年(平成30年)佐賀県立美術館画廊「宮地亨・江崎武春師弟展」風景より

日本・フランス現代美術世界展寸評会にて

■略歴 江崎 武春 EZAKI Takeharu
出身地 佐賀 
2011年~ 日本・フランス現代美術世界展に出品
2011年~ パリ国際サロン出品
2020.21年  日本・フランス現代美術世界展にてエスパス・プリヴェ部門出品
2012年~ サロン・ドトーヌ入選
2011年~ 欧美国際公募美術賞展に出品(メキシコ、スペイン、ポルトガル、イタリア、フランスコルシカ島、ベルギー・オランダ、フィンランド)

■受賞略
2012年日本・フランス現代美術世界展フナオカ賞、
2015年日本・フランス現代美術世界展大賞、マイメリ賞
2019年日本・フランス現代美術世界展サロン・ドトーヌ賞
2021年日本・フランス現代美術世界展新絵コールドパリ浮世・絵(NEPU)賞


書籍:綿雲の行方 一医師の回顧と宮地亨先生の思い出を執筆

イタリア美術賞展(シチリア)より

  • サロン・ドトーヌ会場より

  • 日本・フランス現代美術世界展エスパス・プリヴェ

・河﨑 春代 KAWASAKI Haruyo

河﨑 春代 「timeⅡ」 油彩 100.0×80.3  2021年 第22回日本・フランス現代美術世界展 NEPU賞

Q1:NEPU賞を受賞した作品を制作することになったきっかけや、制作時に苦労した点、気を遣った点などあれば、是非お聞かせ下さい。
実際に見た肌寒い春の小雨とその中で咲くコブシのイメージの再現になるよう背景色の色味に留意しました。また、己の時間軸に従って淡々と咲く姿を静かな意志として表現したく枝振などの構成を推敲しました。

Q2:日頃、テーマやモチーフなどはどのように決めていますか?また、インスピレーションを得る物やシチュエーション、そのために心がけている事などあればお聞かせください。
ふと目に入り気になった植物や風景が、何故惹かれたのか、自己の中の何の感情に繋がったのか、と考え納得する所からテーマやモチーフを選んでいます。

第21回日本・フランス現代美術世界展より

Q3:日頃の制作スタイル(場所・時間)があればお聞かせください。
毎朝完全に目覚める前に、進行中の作品やこれから描くものの構成や手技、イメージを反芻しています。
実際の制作は用事が落ち着いた午後からが多く、朝のイメージを思い出しながら描き進めています。


Q4:現在のスタイルを確立するまでに分岐点となった事象や影響を受けた人物、作品などあればお聞かせください
明確な分岐点というものなく、ゴヤ、ハンマースホイ、鴨居玲、ベックリン等素晴らしい作品に出会う都度に自分の目指すべき着地点を再考、模索しています。



Q5:今後の課題や挑戦したいことなどあればお聞かせください。
いまだ技術的にも精神的にも学ぶべき事が多すぎる状況ですが、これからもただ真摯に絵と向き合う、という気持ちを大切にしていきたいと思っています。
■略歴 河﨑 春代 KAWASAKI Haruyo
石川県 JIAS日本国際美術家協会会員
2009年 欧美国際公募アメリカ美術賞展出品
2009年 パリ国際サロンドローイング部門出品
2010年 日本・フランス現代美術世界展出品
2011年 日本・フランス現代美術世界展出品
2011年 欧美国際公募メキシコ美術賞展出品
2021年 パリ国際サロン出品
2021年 日本・フランス現代美術世界展出品
2022年 パリ国際サロン個展部門出品
2022年 TOKYO世界展in France出品

■受賞
2009年 アメリカ美術賞展 ドローイング賞
2021年 パリ国際サロン優秀賞
2021年日本・フランス現代美術世界展新絵コールドパリ浮世・絵(NEPU)賞
・高橋 美香子 TAKAHASHI Mikako

高橋 美香子 「眠る思い出」 ミクストメディア 73.0×91.02021年 第22回日本・フランス現代美術世界展にて NEPU賞

Q:NEPU賞を受賞した作品を制作することになったきっかけや、制作時に苦労した点、気を遣った点などあれば、是非お聞かせ下さい。
マチエール作りに苦心しました。和紙に顔料である水干を何色も塗り重ねた後に、揉んだり引っかいたりしているので、できる限り汚い感じにならないようにしました。


Q:日頃、テーマやモチーフなどはどのように決めていますか?また、インスピレーションを得る物やシチュエーション、そのために心がけている事などあればお聞かせください
テーマは心に残る数々の思い出です。自然と浮かんで来る思いを、気持ちのままに筆を運んでいます。


Q:日頃の制作スタイル(場所や時間、その他)があればお聞かせください
テンペラ絵の具を使った表現
制作活動の場所も時間も自由には取れませんので、限られた中で精一杯描いています。



Q:現在のスタイルを確立するまでに分岐点となった事象や影響を受けた人物、作品、事象などあればお聞かせください
長年、具象画を描いていましたが、デッサン力の無さに、思うように自己表現できずにいました。ある時、絵の大先輩の『バックが素晴らしい』の一言で現在の画風に行き着き、10年が過ぎました。


Q:現在私ども関連点にご出品の作品種別以外に作品制作をなさっていればお聞かせください
小品ですが、蝋とアクリルを使ってエッチング風にしたり、ボンドを筋状に盛った上に金箔を貼ったり、色々と工夫しながら楽しい絵作りをしています。デザインは思いつくままに、フリーハンドで…。


Q:今後の課題や挑戦したいことなどあればお聞かせください
和の世界観を持った幻想的な心象画を描いて行きたいです。

パリ国際サロンより

■略歴 高橋 美香子 TAKAHASHI Mikako
東京都
JIAS日本国際美術家協会会員
2019年 日本・フランス現代美術世界展出品
2020年 日本・フランス現代美術世界展出品
2021年 パリ国際サロン出品
2021年 日本・フランス現代美術世界展出品

■受賞
2021年 パリ国際サロン 優秀賞
2021年 日本・フランス現代美術世界展 新絵コールドパリ浮世・絵(NEPU)賞
  • サロン・ドトーヌ会長と前会長

  • 日本・フランス現代美術世界展にて

  • 日本・フランス現代美術世界展より

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