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欧美国際公募 美術賞展報告

第49回 欧美国際公募イタリア美術賞展 展覧会報告(2017)/入賞者一覧

キアラモンテ城で開催されたオープニングイベント

本展は2017年6月28日(木)から7月30日(日)までイタリア・シチリア島南部アグリジェント県ファヴァーラ市の3会場にて開催された。
日本人作家178名による276点の独創性溢れる多種多様な技法作品の展示となった。日本からの作家代表団として32名が来会、オープニング・セレモニーや現地市民との交流イベントに参加し、満場の来場者、美術関係者から熱烈な歓迎を受けた。

展覧会:「第49回欧美国際公募イタリア美術賞展」
会期:2017年6月28日(木)〜7月30日(日)
会場:「キアラモンテ城」「パラッツォ・カフィジ」「ファーム・カルチャー・パーク」
後援:在イタリア日本国大使館・ファヴァーラ市
  • 現地から多大な歓迎を受けた本展

  • 日本からの作家代表団として32名が参加した

展覧会の舞台となった、のどかで開放的なファヴァーラ市
今回、本展の舞台となったのは、イタリア・シチリア島南部アグリジェント県ファヴァーラ市。
市庁舎、歴史資料館、教会、カフェ、ホテルに囲まれる「ピアッツァ・カヴール」広場は、並木のつくる木陰に遊具施設、ベンチが置かれ、子供たちの笑い声が一日中絶えない。

大人たちにとっても生活に寄り添うミーティング・スポットとなっており、市民同士はみな顔見知りで深夜まで賑々しい。
外部から訪れる観光客も開放的に受け入れられ、挨拶を交わし合う。
そんな市の中心的広場至近の3会場で本展はスタートした。
  • ファヴァーラ市庁舎や会場も面したピアッツァ・カブール広場

  • 街の文化的シンボルであるファームの木陰にて

話題を集めた3つの会場
キアラモンテ城(会場)

観光客も訪れる古城キアラモンテ

日本では「クレルモン家」で知られるキアラモンテ家の「キアラモンテ城」。
市の最重要の歴史建造物として、シチリアの歴史を訪ねる観光客が後を絶たない本会場には、「ミニ個展部門作品」の5点連作を中心に、本展の多彩さと奥行きを存分に堪能できる展示となり、重厚な天井と壁面に覆われる風格ある内装が、東洋の独創的な日本作品の神秘性を引き立たせた。
  • 市の最重要建築物となっているキアラモンテ

  • 高い天井と古い石造りの建築が作品を引き立てた

  • 自然光が降り注ぐ会場

  • 寸評を贈る関係者

パラッツォ・カフィジ(会場)

高田墨山氏の大バナーが入り口を飾る

また、かつてのファヴァーラ領主カフィジ家の「パラッツォ・カフィジ」は、年中インスタレーションなど現代アート・イベント等が行われ、アグリジェントの芸術愛好家にとって目の離せないスポットとして周知されている。

本会場には立体・工芸作品ほか、新しい感性を発信する日本作家の展示となり、連日、学生や家族連れをはじめ、若い世代を中心に大勢が訪れた。
  • 連日アートイベントが行われるパラッツォ・カフィジ

  • 連日インスタレーション等でも人気の会場となっている

ファーム・カルチャー・パーク(会場)

街の再生と発展のため古い建物を買い取り、アートスポットとして生まれ変わったファーム。

3つ目の会場はアンドレア・バルトリ氏主宰「ファーム・カルチャー・パーク(以下ファーム)」。
ファヴァーラ市の文化的シンボル、「アートのユートピア」として欧州内で唯一無二の存在として急速に注目を集めている。

同県内の世界遺産「アグリジェントの考古学地域」や地中海で長いヴァカンスを過ごすヨーロッパ観光客が、この気鋭のアートスポットを次々と訪れる。本会場には“本年を代表する公認作家”として広報中の「NEPU代表作家作品」など、海外でも評価の高い国際作家による作品が展示された。
  • 多くのアーティストが訪れ、滞在する事もできる新しいスポット

  • 建物の外壁や、ファーム内のペイントアートは常に生まれ変わっている

  • 代表団を案内するアンドレア・バルトリ氏

展覧会関連イベント
本展は上述3会場にて様々な関連イベントが開催された。

6月28日(木)、キアラモンテ城でのオープニング・セレモニーが開催された。
アグリジェント広域、遠くはパレルモなどから、メディアやインターネットを通じて知ったという多くの来場者、メディア関係者が臨席した。

来賓者をはじめ来場者らは3会場を回覧、日本作家代表団との交流の場となった。現地市民との交流イベントに参加し、満場の来場者、美術関係者から熱烈な歓迎を受けた。

ファーム・ディレクター フロリンダ女史、ファーム主宰バルトリ氏、(出品作家)、リオッタ氏、ファヴァーラ市長アナ・アルバ女史

  • 市庁舎にてテレビインタビューを受ける代表馬郡

  • オープニングイベントにも多く取材が訪れた

また、準備のため先駆けて現地入りした代表馬郡文平は、開催前より盛り上がりを見せる現地メディアから次々にインタビューを受け、本展趣旨、出品作家、文化交流イベントについて大いに宣揚した。

その他、日本からの代表団はファヴァーラ市庁舎を表敬訪問。市長はじめ市関係者に熱い歓迎を受けた。その訪問の様子はシチリアTVに大々的に報道された。


翌30日(木)にはファヴァーラ市在住の画家ヴィンチェンツォ・パッチ氏アトリエを訪問。代表団は、丘の中腹に立ち並ぶ十数点のキャンバス作品と共に氏に歓待された。ヴィンチェンツォ氏は自然の岩から顔料をとり風景画を描きつづけることから、「岩の画家」と呼ばれる。作風の変遷や独特な画法がこと細かく披露され、ファヴァーラの自然に身を任せつつ創作をつづける芸術観が日本人代表団の共感を呼んだ。
  • シチリアのテレビが取材する

  • 地元紙にも連日掲載された

  • 画家ヴィンチェンツォ・パッチ氏アトリエを訪問

  • 作風の変遷や独特な画法がこと細かく披露された

書のデモンストレーション等

栗原女史によるデモンストレーション

また、栗原光峰女史による書のデモンストレーションが行われた。女史の力強いパフォーマンスに来場者は息を呑み、実演後に作品が掲げられると万雷の拍手が起こった。

バルトリ氏より、たっての依頼を受けた栗原女史がファーム壁面に作品を書き、日本とファームの友好の証を刻んだ。
つづいて、「折り紙のワークショップ」、栗原女史指導による「書のワークショップ」もファームにて開催。
集まったファヴァーラ市の子供たちは、日本の芸術・文化に触れながら代表団との交流を楽しんだ。

代表団は、現地市民、関係者から温かい歓迎を受け、途絶えることのない交流と再演を誓い、惜しまれつつファヴァーラを後にした。
  • 芸術に対する関心の高い市民

  • ファーム内の壁へのデモンストレーション

  • ファームでは書のワークショップも催された

  • 子供たちに開催された折り紙のワークショップ

  • 市民と文化を交流する機会となった

現地からあたたかく迎え入れられた本展は無事に会期を終えた
代表団は、現地市民、関係者から温かい歓迎を受け、途絶えることのない交流と再演を誓い、惜しまれつつファヴァーラを後にした。

開催に際して、アナ・アルバ市長を筆頭にバルトリ氏、リオッタ氏からスピーチを賜った。
最後に、市長からのスピーチの一部要旨を掲げる。


—本展舞台にファヴァーラ市を選んで頂けたことを心より光栄に思います。
現代日本芸術を一望俯瞰できる多彩な表現とクオリティがファヴァーラ中を驚かせました。
この展覧会は本日、市の歴史に刻まれる出来事となりました。インターネットなどですでに大きな反響を呼んでおり、本日も遠方から多くの来場者がいらっしゃっております。

日本とシチリアは遠く離れておりますが、感性と価値観においては、たいへん親しみ深いものだと、こちらの素晴らしい作品を見て胸打たれました。同時に、世界からますます称賛されている日本独自の「美」、「ホスピタリティ」には、私達も大いに学びたいと感じました。

今回、この展覧会にご参加いただいた全ての皆様と、願わくはアートの力で共に未来を築いていければと祈っております。
わざわざ足を運んで頂いた作家の皆様はもちろん、本日この場にいられなかった日本のすべての出品者に深く感謝いたします。ぜひ、近い未来の再演と、さらなる日本の皆様も来訪を願っております。
ファヴァーラ市長アナ・アルバ
本展は現地チラシ、ポスターなどの配布物の他、インターネットなどで大きく広報されました。特に開催イベントの様子は本展公式facebookやファームfacebook、シチリアTVにてリアルタイムで写真や動画が掲載・報道され、多くの反響の声を頂いたと市関係者からは驚きの声が届いております。一部ではございますが、以下にインターネットアドレスを記載いたします。

facebookにてリアルタイムで配信された本展の模様もご覧いただけます。
展示風景アルバムはこちら

○現地TVインタビュー
第49回イタリア美術賞展 入賞者

大賞

大賞:朋百香「兆し」アクリル・墨象、106.8×77.5

大賞受賞者インタビューはこちら

準大賞

準大賞:河瀬 陽子「セイダカアワダチ草」油彩・アクリル、60.6×72.7

準大賞:瀬野 清 「花瓶の花Ⅰ」油彩、91.6×72.8

パリ国際サロン賞

パリ国際サロン賞:工藤 秀子 「Rhythms of Nature -1」版画(エッチング+手彩)、45.5×56

みやざき すうじ「カプリチョーソ」油彩、74.7×74.7

優秀賞

優秀賞:福田 孝一「冬の朝」
油彩、61×73

優秀賞:福山 稔英「木塗削板画 無題」
木工芸、38.5×16.8

沓澤 景子「微かに」
工芸/津軽こぎん刺し、180×77

前田 恂「托鉢」
水彩、58.5×70.3

中村 マヤ「プリズムの建築」、
油彩、82×62

野上 恵子「雪月花〜Le guattro stagioni」、
前衛書、180×85.5

特別友好賞

栗原 光峰「交流(虎龍)」墨象、180×100

高田 墨山「古道」墨象、260×95

《審査員》
アナ・アルバ(ファヴァーラ市長)
アンドレア・バルトリ(ファーム・カルチャー・パーク主宰)
サルバトール・ジョン・リオッタ(建築家/ローマ国立建築研究所准教授)
現地美術関係者
馬郡 文平(欧州美術クラブ代表 審査アドバイザーとして参加)
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