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パリ国際サロン/ドローイング・コンクール 報告

2019年 第32回パリ国際サロン報告 / 受賞者一覧

『ジャポニスム2018』フランスに於ける日本関連の催しとして公式認定

初めて2月開催となった「第32回パリ国際サロン」。
2月7日(木)から10日(日)までの4日間、パリ市内でもアートスポットとして知られるパリ3区マレ地区に位置する2会場にて、本サロン会長 画家ジャン・マリ・ザッキ氏と副会長 画家エルベ・ロワリエ氏の作品を特別展示として迎え、国際画壇に真価を問う日本作品167名270点(個展部門25名94点、ドローイング部門46名66点含む)が華々しく展観された。


2019年 第32回パリ国際サロン
会期:2019年 2月 7日(木)~10日(日)
会場:パリ市3区 エスパス・コミンヌ
        ギャラリー・デュ・マレ

第一線でフランス画壇を背負う美術関係者に加え、サロン・ドトーヌ会長、ル・サロン絵画部門長など、長年の親交で結ばれた多くの現地作家らが列席

2月開催となった「第32回パリ国際サロン」
会期中、雨曇天ではあったものの、例年の底冷えする寒さは緩み、来場者の足も軽く、大盛況のうち無事幕を閉じた。

なお、本展は「日仏友好160年」記念事業として、日本が誇る文化を芸術の都パリを中心にフランス全土で紹介する日本政府フラッグシップ・プロジェクト『ジャポニスム2018』の趣旨に賛同し、フランスで企画・実施される日本関連の催しとして公式認定され、開催した。
「ジャポニスム2018:響きあう魂」の参加企画プログラムイベント

※Japonismes ジャポニスム2018とは
2018年7月~2019年2月に独立行政法人・国際交流基金ジャポニスム事務局が行なう日仏文化交流事業のイベント。「日本とフランスの両国が連携し、芸術の都フランス・パリを中心に“世界にまだ知られていない日本文化の魅力”を紹介する大規模な複合型文化芸術イベント (Japonismes ジャポニスム2018公式サイトより引用)

facebook  https://www.facebook.com/japonismes2018/
人気エリア マレの二会場
  • 人気エリアのエスパス・コミンヌ

  • スタイリッシュで開放的な空間を演出

  • ギャラリー・デュ・マレ

  • ヴォージュ広場、プロ画家達憧れの企画画廊

賑わいを見せたベルニサージュ

サロン界の重鎮が駆けつけたベルニサージュ

オープニング初日の7(木)にギャラリー・デュ・マレ、翌8(金)にエスパス・コミンヌの各会場にて行われたベルニサージュには、会長、副会長に加え、審査員兼講評者を担う仏美術雑誌ユニベール・デザール編集長パトリス・ド・ラ・ペリエール氏、特別来賓としてサロン・ドトーヌより、シルヴィ・ケクラン会長、デッサン・水彩部門長ブルジュノ・ソフィー女史、写真部門長スナイデル・ローズ女史、ル・サロンより絵画部門長バザール・アラン氏ほか、欧州/JIASと理念を共有し、長年の親交で結ばれた数多くの第一線でフランス画壇を背負う美術関係者、現地作家らが列席。開催に併せ来仏した出品作家代表団33名と合流し、親睦を深めた。

1985年来、パリで古くから芸術作品発表の場として定着していたサロン形式を採り入れ、邦人作家の優れた作品をパリで広く知らしめることを目的にスタートした本サロン。

昨年秋頃よりニュースに頻繁に取り上げられていた現地労働者によるデモ騒動の影響もよそに、現地美術関係者の招待客、毎年の開催を心待ちにしている美術愛好家のみならず、雑誌やインターネット、SNSを通じて初めて足を運んだというパリジャンらも含め、例年を超える来場者を迎えた。詰め掛けた来場者は興味深く作品ひとつひとつを観覧。
称賛や驚きの反応が多く寄せられ、“サロン”ならではの美術談義に夜遅くまで花を咲かせた。
  • 本展会長ザッキ氏

  • ペリエール氏、副会長ロワリエ氏

  • 乾杯する大勢の美術愛好家たち

  • 日本からも作家代表団が参加

  • ドトーヌ会長ケクラン女史も駆けつけた

  • 挨拶を交わすロワリエ氏と馬郡文平

参加作家へ贈られた「寸評会」では、ザッキ氏、ロワリエ氏、ド・ラ・ペリエール氏それぞれの視点による重層的な講評が飛び交った。

3人共演ならではのエスプリ、多くのインスピレーション、アイデアに富んだ言葉。今後の創作の糧となる厳しくも温かいアドバイス。複層的な方向性、可能性を示唆するメッセージなど、現地を訪れた作家ひとりひとりに作品を前に真摯に贈られた。

マレにて寸評を受ける作家

  • 作家と向き合い真摯にアドバイスを贈る

  • 通訳を介し、それぞれの視点から寸評された

コミンヌ会場では約251点の作品が発表された

世界観が好評を博した個展部門
「個展形式」で一連展示された作品群は、作家の創作個性を遺憾なく発揮し、好評を博した。
現地では個展広報カタログも配布され、Facebookなども通じ、作家プロフィールと共に広くパリ市内へ紹介された。


展示風景はfacebookでも紹介しています。
画家ジャン・マリ・ザッキ氏の自宅兼アトリエを訪問
9日(土)には、本サロン会長でもあり、半世紀以上フランスのみならず世界を舞台に活躍する画家ジャン・マリ・ザッキ氏の自宅兼アトリエを訪問。

暮らし始めて25年近いというそのアトリエには、プロとしての「仕事」の軌跡がまざまざと残り、現在でも若き日と変わらず日に12時間創作に集中するという話に、訪れた作家代表団はみな感嘆の声をあげた。


その後、ザッキ氏が自ら選んだフランスで魚介とカフェ・グルマンで名を知られる『ラ・クリエ La Criée』にて、作家代表団を歓迎する昼食の宴が奥様同席のもと賑々しく開催された。
多くのメッセージ・賛辞が贈られた
4日間の盛況ぶりに、本サロン会場のひとつであり、協賛画廊ギャラリー・デュ・マレのオーナー ルチアニ・ポール女史より改めていただいたメッセージをここにご紹介する。
「毎回、このサロンの開催をたいへん心待ちにしています。それは、それぞれ作品における表現の幅の広さと、日本独特
の感性を宿す作品が多いと感じるからです。そして今回、その作品点数とより質の高い作品が増えたことに本当に驚き
ました。次回以降も更なる驚きに出会えるよう、作家の皆さまの健闘を心から願い、パリ3区マレでお待ちしています。」
ルチアニ・ポール
  • 一流画廊が集うヴォージュ広場の回廊

  • 日本作品の数々に魅入られ、足をとめる人々。

ベルニサージュのスピーチより


会長 ジャン・マリ・ザッキ氏ご挨拶

本年もここパリにて、このサロンにて270点もの素晴らしい作品群、30名を超える作家代表団と再会できたことを大変嬉しく、本サロンの会長として皆を代表し、来場者の皆様に心より感謝申し上げます。
1973年から続く欧美/JIAS。創立者馬郡俊文との1986年ル・サロン展会場グラン・パレでの出会いは忘れることができません。それから日本とフランスの芸術文化交流の展望をひらくための数々のプロジェクトについて、温め、語らいできました。そして、そこには、かつてフランス芸術協会長を担った画家アルノー・ドートリーブ氏、フランス画壇の巨匠ポール・アンビーユ氏、そして、今日のこの良き日を共に分かつロワリエ氏、ド・ラ・ぺリエール氏が共にありました。
そのプロジェクトのひとつであった本展は「パリ国際サロン」として結実して32回を迎えます。これは既にひとつの歴史といっても過言ではないでしょう。創設者馬郡俊文はその松明を馬郡まりこ、文平へと継ぎ、盟友の書家高田墨山による“書”パフォーマンスも栗原光峰女史へとバトンが渡されました。そして今回、このような大勢の来場者を迎えることができ、たいへん感無量です。
また、国をまたぐ文化交流もますますエネルギッシュで、8月には日本の国立新美術館にて、中国、オランダ、アメリカ作家作品に加え、70点超のフランス作家作品が日本作家作品と共演。オープニングイベントを通して日本と海外の作家交流が実現しました。今回、来日叶わなかったフランス作家のために、「日仏現代美術世界展」の様子がビデオで紹介され、それも手伝い、フランスの歴史的サロン、「ル・サロン」「サロン・ドトーヌ」から多くの作家、関係者も喜び勇み、駆けつけてくれました。もちろん、サロン・ドトーヌのシルヴィ・ケクラン会長もです。これは、本サロンがフランスを代表する両老舗サロンと深くコミットしている国際的サロンであることを示している証と言えるでしょう。
同様に欧美/JIASは、毎年5~6月に「美術賞展」プロジェクトをヨーロッパ中心に世界各国文化年にて精力的に開催し、日本作家作品を紹介しています。私の記憶に新しい2016年開催「コルシカ美術賞展」では、バスティア市、サン・ジウリアーノ市、ヴォンティーズリ市の3都市で開催されました。現地では今でも当時の素晴らしい印象を昨日のことのように語り合っています。次回、2019年5~6月には「フィンランド美術賞展」を控えており、本展同様、大盛況となることを心より願ってやみません。



副会長 ロワリエ氏ご挨拶
まずは、「第32回パリ国際サロン」開催、おめでとうございます。副会長を担う者として、たいへん喜ばしく思います。
2017年秋に開催した前回展より大きく上回る270点、それでいて質も着実に向上している!本日、この場で本サロンが熟成にむけステップ・アップしていることを確信しました。ザッキ氏も話されていたとおり、本サロンの創立にあたり、馬郡俊文氏を中心に皆とアート談義を繰り返ししてきたことを思い出しました。この成功を非常に感慨深く思います。
そして、本日はフランス中から、また遥々日本から、ようこそいらっしゃいました。一堂に会した皆さんの顔を拝見し、このサロンが東洋と西洋の絆をますます深めていることもまた確信しました。「パリ国際サロン」は東洋と西洋間のアートをつなぎながら、誠意と一貫した理念をもち、今後ますます発展し、パリの芸術界に多くの有用なインスピレーションを与えることでしょう。今回の第32回展作品のハイレベルのクオリティと、華々しい見た目だけではない内面的成功に心より感動しています。
  • 本展会長ザッキ氏

  • 副会長ロワリエ氏

ベルニサージュでは栗原光峰女史による力強いデモンストレーションパフォーマンスに万雷の拍手が贈られた。現地の来場者との交流を楽しむワークショップも開催された。
パトリス・ド・ラ・ペリエール氏による展覧会総評
第32回パリ国際サロン
パトリス・ド・ラ・ペリエール氏による展覧会総評
我らが同朋 馬郡俊文※1によって創立、初代会長に画家ポール・アンビーユ※2を迎え始まった「パリ国際サロン」は、30年以上に渡り続いてきた。そして、現在、二人の意思を確実に継いだ、現会長ザッキ氏と欧美/JIAS代表 馬郡文平氏のもと、日本作家の力と共に、さらに未来へと歩みを進めている。
いまや見過ごすことのできないサロンに成長した本展への参加は、いつも私に勇気を与える。

輝かしい近代性が内包された写実的、叙情詩的或いは伝統的世界の展開。キャンバスや紙の上に形象された多様のインスピレーション。これら多彩な手法を駆使する日本のアーティストを発掘、あるいは再発見すべく、年に一度開催されるこのアートサロンは、パリの多くのコレクターや芸術愛好家に切実に待ち望まれている。
東洋と西洋がもつ各々のパワーが交じり合い生じる複雑性は、時に多大なエネルギーを放出する。そして、そこに集う作家らは皆、最も有効的なメディア「アート」を通じ、自身がもつ創造性を最大限表現することに努めている。
このようなサロンは、質の高いアーティストに出会うために必要不可欠な存在なのである。

そして、忘れてはならない。日本でも定期的に個展を開催し、芸術界でも名を知られる本サロン会長 ジャン・マリ・ザッキ氏が、「パリ国際サロン」が回を重ねるごとに、より広くに知れ渡り、より多くの来場者に恵まれ、現代アートのパノラマとなるよう心から願い、力を注ぎ続けていることを。

今回、我々は270点もの作品に出会うことができた。
日本のトラディショナル、書、デッサン、ドローイング、水墨、グァッシュ、水彩、もちろん油彩やアクリル、切り絵、工芸も。
これらの多種多様で技巧と工夫に富んだ作品群は、いつものように、素晴らしい2つの会場で展観される。パリ3区マレ地区。パリの歴史的聖地であり、ヘンリ5世のもと建設されたプラス・デ・ヴォージュに位置する「ギャラリー・デュ・マレ」、そして、ナポレオン3世によって1852年創設の「シルク・ディベール」に面した同名の通りにある「エスパス・コミンヌ」。

それぞれ会場でのベルニサージュには、例年どおり、多くの美術愛好家にとって再会の約束された場所であることは間違いない。そして共に喜びを分かち合うだろう。
熱意あるアーティストらに手掛けられた作品の聚合を。
情熱的なアートコレクターや芸術愛好家らとの幸福な交流を。

パトリス・ド・ラ・ペリエール
「ユニベール・デザール」編集長


美術誌ユニベール・デザール(1994年創刊)の共同創始者兼編集者
-フランス・韓国文化賞(2004年在仏韓国大使館)
-芸術勲章受勲(2005年フランス文化省)
-韓国文化功労翡翠褒賞(2007年韓国大統領)
-《陸軍公認画家》(写真部門)指名(2007年フランス防衛省)
-《芸術-科学-文学協会》ヴェルメイユメダル(2008年)
-パリ市ヴェルメイユメダル(2009年パリ市長)
-仏陸軍公認画家協会会長選出(2013年)他多数
2019年 第32回パリ国際サロン 受賞者発表

大 賞

大 賞 : 益村 司 「舞楽蘭陵王」 アクリル 91×72.7



受賞者インタビューはこちら

ザッキ賞

ザッキ賞:みやざき すうじ 「闇を通り抜け光へ」 油彩 80.3×100

ロワリエ賞

ロワリエ賞:桃山 三 「ZEN-NEN / IN. NEN. KA (禅 - 縁 / 因 縁 果)」ミクストメディア(絵墨・デジタル出力) 51×72

ギャラリー・デュ・マレ賞

ギャラリー・デュ・マレ賞:大谷 望 「宝石になった理希2」 水彩 72×51

ユニベール・デザール賞

ユニベール・デザール賞:渡部 昇 「midnightⅡ」 アクリル 72.8×51.5


※副賞として、ユニベール・デザール誌編集長パトリス・ド・ラ・ペリエール氏よる寸評が贈られる

NEPU賞

NEPU賞: 阿万 孝司 「渓谷」 油彩 72.7×91

NEPU賞:瀬野 清 「生きる」 油彩 57.0×91.6

優秀賞

優秀賞:青山 繁 「穏やかな日」 油彩 100×80

優秀賞:MÉLON 「調和の曼陀羅」 折り紙コラージュ 60×60

優秀賞:小畑 敦子 「まったり」 油彩 60.6×72.8

優秀賞:吉岡 徹 「三界 Three Kingdoms」 アクリル 116.7×91

友好賞

栗原 光峯  「諸」 創作書 136.3×70

ドローイング大賞

池内 通子 「そこのみにて光輝くⅠ」 ウォータレス・リトグラフ版画 72×51
(ドローイング・コンクール部門より選出)

賞審査員
ジャン・マリ・ザッキ(パリ国際サロン会長/ル・サロン名誉会長/NEPU会長/レジオン・ドヌール勲章受章)
エルベ・ロワリエ(パリ国際サロン副会長/サロン・ビオレ名誉会長/フランス教育功労章オフィシエ)
ポール・フランス・ルチアニ(ギャラリー・デュ・マレ代表)
パトリス・ド・ラ・ペリエール(フランス美術雑誌 ユニベール・デザール編集長)
*審査アドバイザーとして・・・馬郡まりこ(欧州美術クラブ会長)、馬郡文平(同代表/JIAS日本国際美術家協会代表)
その他現地報告
現地用Facebook(フランス語/日本語)にて、展覧会の模様、展示風景などご紹介しています。
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