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受賞者インタビュー

第32回パリ国際サロン2019 大賞:益村 司
2月7日(木)から10日(日)までの4日間、パリ パリ3区マレ地区に位置する2会場にて開催された「第32回パリ国際サロン2019」にて大賞を受賞された作家への特別インタビューです
第32回パリ国際サロン2019 大賞:益村 司インタビュー
下地塗りを何色か重ねているうちに出来る偶然性を生かしています
第32回パリ国際サロン2019
大 賞 : 益村 司 「舞楽蘭陵王」
アクリル 91×72.7
  • 展示風景

受賞者インタビュー
まずはこの度の受賞の感想をお聞かせください
初めてこの展覧会に出品させていただきました。大賞受賞を知り大変びっくりしています。
この年になっても評価をしていただくことについては嬉しく思いますし、次の制作の励みになります。
本作品を製作することになったきっかけや、制作時に工夫した点、気を遣った点などあれば、お聞かせ下さい
10年ほど前に安芸の宮島に伝承される舞楽を初めて見る機会を得て、荘厳な舞の虜になりました。北斉の名将 蘭陵王は美貌を隠すため 獰猛な仮面をつけ、戦いに挑み、 大勝したと言われます。力強くゆったりと演じられる舞は優雅であり、勇壮さも感じられます。の印象を表現できればと制作を始め50点を超えると思います。
 蘭陵王は一人舞ではあるが、その姿を画面上で繰り返すことによって、動きを表出すようにしたいと思っています。あでやかな衣装や面に目が行ってしまい、表現したいものを見失いそうになります。言葉では伝えられない、所作にみられる「蘭陵王」の息づかい、歴史の重み、伝統を表現したいと貪欲を持って描き続けた作品です。
ご自身の制作の方針はどのようなものでしょうか? また普段の制作において、心がけている事を教えてください。
普段の制作において、心がけている事を教えてください。
表現技術もさることながら、テーマ性や個性が表出できないかと思い制作を続けています。舞楽の作品や他の作品においても作者の思いや狙いが表現できているか、制作途中で何度も、見返しながら描き進めるようにしています。
近年手掛けているテーマがあればお聞かせください
特に力をいれてきたのが舞楽です。言葉では伝えられない、「蘭陵王」の動き、所作にみられる、息づかい、歴史の重み、伝統を表現できれば思っています。
またこれと同様に、ガラスや金属には周りの情景が映り込む。
川面や水たまりには上方の景色が映り込む。いわゆる間接表現に大きな魅力を感じての「映り込み」にも魅力を感じ同様に制作をしています。
  • アトリエより

研究されている技法はありますか?
油絵具とアクリル絵の具の併用について。歴史の浅いアクリル絵の具が油絵具に比較して乾燥が早いという特徴、これは長所であり問題点でもあります。グラデーションの表出も新材料に頼らない方法を工夫しながら実践しています。
国内外問わずこれからの展望、今後の抱負を教えてください。
制作への意欲と体力が続く限り国内外への作品発表をしていきたいと思っています。
影響を受けた人、アーティストは?
学生時代にはダリに傾倒していました。
益村 司 略歴・プロフィール
1948年 山口県に生まれる
1971年 広島県立高等学校美術教諭着任
1973年 広島県美展入選 以降10回入選
1977年 広島県美展大賞受賞
1981年 83年 85年 88年 新構造展入賞
1985年 山口県美展入選 以降6回入選
1990年 Tokyo Art Expo出品
1991年 Tokyo International Art Show出品
1994年 ひろしま美術大賞展佳作賞受賞
1995年 新構造展文部大臣奨励賞受賞
1996年 雪舟グランプリますだ優秀賞受賞 ひろしま美術大賞展佳作賞受賞
1997年 絵のまち尾道四季展金賞受賞 岡山の四季コンテストグランプリ受賞
      新構造展安田火災美術財団奨励賞受賞 公募広島の美術出品
1998年 雪舟グランプリますだ奨励賞受賞
1999年 公募広島の美術出品
2000年 雪舟グランプリますだ出品
2002年 絵のまち尾道四季展日立造船奨励賞受賞 雪舟グランプリますだ出品
2005年 ACRYL AWARD 2005出品
2009年 安芸高田市立 八千代の丘美術館入館
      広島県立高等学校美術教諭退任
2010年 個展 やない西蔵ギャラリー  新構造展内閣総理大臣賞受賞
2011年 アートサロンますむら主宰
2012年 個展 ぎゃらりぃ宮郷
2015年 丹波美術大賞展出品
2017年 サロン・ドトーヌ展 入選
2018年 ル・サロン展 メンション受賞 サロン・ドトーヌ展 入選
      
現   在 日本美術家連盟 会員
一般社団法人新構造社 理事

舞楽「蘭陵王」 アクリル 91×72.7

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